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ドッグフードの栄養添加物(ヨウ素酸カリウム)

ヨウ素酸カリウムは、ヨウ素酸あるいはヨウ素と水酸化カリウムを加熱反応させて作られた合成の栄養添加物です。
ドッグフードではヨウ素の供給源として使用されています。
ヨウ素酸カリウム以外では、ヨウ化カリウムやヨウ素酸カルシウムなどが添加されることもあります。

ヨウ素は、海産物の中では魚や海藻、植物性食品では穀物の糠(米ぬかや小麦ふすまなど)の部分に多く含まれているミネラルです。

犬のヨウ素要求量について

ヨウ素は甲状腺ホルモンの成分であり、犬にとって必須のミネラルです。
甲状腺ホルモンは成長促進に関わっており、エネルギー代謝を高める働きがあります。

そのため活発で活動量が多い犬や妊娠中の母犬などでは、ヨウ素の要求量が倍に増えると言われています。

またドッグフードの中に含まれることのある大豆や落花生、エンドウなどはヨウ素の吸収を阻害する効果があり、その効果のあるものをまとめてゴイトロゲンと呼びます。
原材料にこれらの豆が多く含まれていると犬のヨウ素要求量も増えることが考えられます。

ヨウ素の吸収を阻害するゴイトロゲンについて

ゴイトロゲンと呼ばれるものには、アブラナ科の植物に含まれるチオシアネート、豆類に含まれるイソフラボン、硬水中のカルシウムイオンなどがあります。

アブラナ科の植物に含まれるチオシアネートは量が少なく、ヨウ素の吸収を阻害するほどたくさん食べるのが難しいため、あまり心配はいらないと言われています。
ただし大豆製品の中にはイソフラボンを高濃度含有するものがあり、ヨウ素の取り込みを阻害するかもしれないと言われています。

イソフラボンが含まれる原材料

イソフラボンは大豆の胚芽部分に多く含まれており、人間用の食品ではきな粉や納豆に多く含まれていることが知られています。
また、同じ大豆由来の食品でも熟成や発酵を行う味噌や醤油にはほとんど含まれていないことが知られています。

ドッグフードには大豆をまるごと使用しているものもあれば脱脂大豆や大豆粕、大豆エキスや大豆タンパクなど大豆の加工品や副産物がよく使用されていますが、イソフラボン量はその加工方法や副産物の種類によって変わることが考えられます。

ヨウ素不足の心配がある場合は、ドッグフード中に使用されている大豆の量や、大豆の加工品や副産物に含まれているイソフラボンの量について調べておくと安心です。

イソフラボンが必要な犬もいる

ちなみにイソフラボンは女性ホルモン様の働きをするため、避妊手術後の犬に与えるフードにあえて添加されていることがある栄養素でもあります。

犬によってはイソフラボンをあえて摂取した方が良い場合もあり、必要量は犬によっても異なると考えられるため、気になる場合は栄養に詳しい獣医師などに相談してヨウ素とイソフラボンのバランスがとりやすいフードについて相談してみるのがおすすめです。

ヨウ素の過不足症状について

ヨウ素は不足すると甲状腺刺激ホルモンの分泌が盛んになり、甲状腺肥大や過形成を起こして甲状腺腫と呼ばれる状態を引き起こす可能性があり、甲状腺機能が低下する恐れがあると言われています。

過剰に与えた場合でも犬の甲状腺機能に影響を与える恐れがあることから、ドッグフードの総合栄養食では限度量が定められています。
総合栄養食の基準値に設定されている、ヨウ素の最大値以上にヨウ素が加えられることは一般的にないため心配する必要はあまりないと言われています。

ヨウ素は不足しても過剰に与えすぎても問題が起こりやすいミネラルです。

ヨウ素の要求量は犬によっても異なり、過不足のあらわれ方が犬の状態によっても変わってくると考えられるため、ヨウ素の過不足が疑われる時はドッグフードの原材料欄をよくチェックして、犬の体質や体調を獣医師などの専門家にチェックしてもらうようにしましょう。

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