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ドッグフードの栄養添加物(塩化ナトリウム)

塩化ナトリウムは自然の中では岩塩や海水の中に多く含まれる成分で、単純に塩、あるいは食塩と呼ばれることもある成分です。

ナトリウムは体内で血液や体液の電解質として働いており、体内のpHや浸透圧の調整、水分代謝、神経系の情報伝達にもナトリウムが関わっています。

体内に含まれているナトリウムの役割

体内にあるナトリウムは約50%が血液や体液などの細胞外液に、43%は骨、7%は細胞内に存在しています。
細胞外液中には陽イオンとしてナトリウムイオンが多く存在し、ナトリウムイオンは主要な陰イオンである塩素イオンと共に、浸透圧の調整やpHの調整、細胞外液量の維持などの生命を維持する重要な活動に関わっています。

ナトリウムは体内濃度が一定に保たれるようにコントロールされているため、大量のナトリウムを摂取すると尿から大量に排泄されるようになっています。
そのためナトリウムのとりすぎによる心配はあまりありません。
体内でナトリウムが不足している場合は、尿細管から再吸収されリサイクルされます。

ドッグフードに含まれているナトリウムについて

ドッグフードに使用される原材料の内、ナトリウムが豊富に含まれているのが魚や卵、乳製品、肉類の副産物(肉骨粉やミートミールなど)です。

ナトリウムと塩素の量は、ドッグフードの総合栄養食において基準値が定められており、最小量とナトリウムと塩素の比率(1:1.5)が定められています。

上記のようにドッグフードの原材料にはナトリウムを豊富に含む素材が多く使用されており、ドッグフードではナトリウムの過剰が心配材料としてよく取り上げられています。

犬に塩化ナトリウムはあまり必要ない?

犬に塩分・塩化ナトリウムが必要あるかないかは専門家の間でも意見が分かれることがあり、その理由としてよく取り上げられているのが、犬は人間のように汗をかくことができないため汗によって塩化ナトリウムを排泄できないからだと言われています。
ただしナトリウムは過剰にとると尿から排泄され、必要な量だけ取り込むよう体内でコントロールされているため、現在では過剰症についてはあまり心配がいらないと考えられています。

また塩化ナトリウムを例え過剰摂取したとしても、重篤な症状があらわれる前に犬はフードを食べる量を減らしたり、フードの好みを変えたりと自ら取り入れる塩分量を調節することがあるため、ドッグフードではナトリウムと塩素の最大含有量について特に基準などを設けていないようです。

塩化ナトリウムのとりすぎ・不足による心配は?

ただし塩化ナトリウム・食塩は一度にたくさんとると重篤な過剰症を起こすこともあります。
犬が誤飲した時の対処法として塩を飲ませる方法がありますが、量が多すぎるとこの重篤な過剰症が起こることもあるようです。

また心臓病や腎臓病などの疾患がある犬の場合は塩化ナトリウムの制限が必要な場合があります。
そのため犬が体調不良の時は適切な診断を獣医師に受けるとともに、食事や適切な塩化ナトリウムの量についても相談を行うのがお勧めです。

ちなみにナトリウム不足についてはドッグフードには塩化ナトリウムとして、あるいは食材にナトリウムが十分量含まれているため、総合栄養食を与えている健康な犬ではナトリウム不足の心配はあまりないと考えられています。
ただし上記のように腎臓疾患がある犬では適切な塩化ナトリウムの量について獣医師に相談を受け、犬に合うフードを選ぶのがお勧めです。

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