ドッグフードの栄養添加物(炭酸カルシウム)

炭酸カルシウムは自然の中では石灰岩や石灰石、大理石、方解石やあられ石、貝殻や卵の殻などの形で存在している成分で、水に溶けにくい性質があります。

炭酸カルシウムは医薬品から工業品まで幅広い分野で使用されており、食品やペットフードの栄養添加物としても使用されています。

カルシウムの機能について

カルシウムは骨や歯をつくるのに必要なミネラルで、体内の約99%のカルシウムが骨や歯に存在しています。
残りのカルシウムは体内で血液凝固や神経伝達、筋肉の収縮などに関わっています。

食品添加物としての炭酸カルシウムについて

食品添加物としての炭酸カルシウムはカルシウムの補給源としてパンやお菓子、味噌や納豆などに利用される他、食品の加工剤として利用されることがあります。
他のカルシウム剤と比べて炭酸カルシウムは安価で入手できるため、ドッグフードでは比較的使用されることの多いカルシウム剤です。

カルシウムとその他栄養素の関わり

カルシウムはその他栄養素と関わりの深いミネラルで、その他の栄養素によって吸収が阻害されたり、あるいは吸収が促進されたりすることがあります。
そのため効率的に食品からカルシウムをとるには、他の栄養素とのバランスに注意が必要になります。

リンとカルシウムのバランスについて

体内カルシウムの大部分は無機リンと結合して存在しているため、カルシウムはリンとバランス良く摂取することが必要だと言われています。
体内でのカルシウムとリンの比率は2:1で、摂取するカルシウムとリンの比率は1:1が最適だと言われています。

ドッグフード・総合栄養食の基準値ではフード内のカルシウムとリン比率が1:1~2:1に収まるよう設計されています。

ビタミンDとカルシウムについて

ビタミンDには植物由来のビタミンD2と、動物が合成するビタミンD3があります。
人間では紫外線を浴びることによりビタミンDを体内で合成することができますが、犬は皮膚によるビタミンD合成量が少ないため食べものからとる必要があります。

カルシウムを効果的に取り入れるには小腸や腸管からのカルシウム吸収を促進してくれる、ビタミンDも合わせて摂取することが必要だと言われています。
ただしビタミンDはとりすぎるとカルシウムの吸収率を低下させることがあるため、ドッグフードの総合栄養食では最大値が定められています。

カルシウムの過不足症状について

カルシウムはとりすぎたり、あるいは不足したりすると体に様々な悪影響を及ぼすことがあるミネラルです。
具体的には下記のような症状が起こる可能性があります。

カルシウムの不足症

カルシウムの不足で起きやすい病気にはくる病や骨軟化症、成長抑制やテタニーなどがよく知られています。
カルシウムはリン酸やシュウ酸、フィチン酸や多量の食物繊維が含まれている食事で吸収を阻害されやすいと言われています。

カルシウムの過剰症

カルシウムは体内で他のミネラルと競合しあうため、多くとりすぎた場合は他のミネラルの吸収を阻害してしまうことがあり、バランスよくとることが必要だと言われています。
過剰にとりすぎた場合は骨に異常があらわれやすくなります。

ちなみに健康な犬に総合栄養食を与えている場合、サプリメントなどでカルシウムを補う必要はありません。
過剰なカルシウムは他の栄養素の吸収を妨げる恐れがあるからです。
ドッグフードに加えてカルシウムサプリなどを与える場合は、獣医師など栄養に詳しい専門家の指導のもとで与えるのがお勧めです。

その他、カルシウムは体内のホルモン量によっても吸収促進あるいは阻害が起こることがあり、体調に異常があらわれると骨の形成にも異常があらわれることがあります。
骨に何等かの異常があらわれた時には獣医師に診断してもらうと共に、犬に合った適切な食事やカルシウム量についても同時に相談してみるようにしましょう。

おすすめコラム一覧Related column