ドッグフードの栄養添加物(炭酸亜鉛)

体内に存在する亜鉛は、はタンパク質と結合した形で精巣や膵臓、目の脈絡膜に特に多く含まれています。

亜鉛は肝臓や骨にも含まれていますが、これらの亜鉛は取り入れる亜鉛の量に従って変化しやすいことが知られています。
また排泄される量も、亜鉛を取り入れる量が増えると増加し、足りないと減少しやすくなります。

食品の中には牡蠣や豚肉、牛肉、レバーやナッツなどに多く含まれているミネラルで、炭酸亜鉛は栄養添加物として合成されたミネラルです。
栄養添加物として使用される亜鉛には、炭酸亜鉛の他、グルコン酸亜鉛、硫酸亜鉛などがあります。

亜鉛の吸収率について

亜鉛は主に小腸で吸収されますが吸収率があまり高くないミネラルで、取り入れた量の約7~15%しか吸収されないことがわかっています。

亜鉛の吸収を妨げる成分

どの程度亜鉛が吸収されるかは犬の栄養状態やフードの成分によっても変わり、亜鉛が不足している状態では吸収率が高まるものの、フードにミネラルの吸収を妨げるフィチン酸や食物繊維などが多い場合には亜鉛の吸収を妨げられる可能性があると考えられています。

また亜鉛の吸収を阻害する成分としては銅、カドミウム、カルシウム、脂肪があります。
銅は体内で、亜鉛と一部共通の輸送系を利用しているため、亜鉛と銅はお互いの吸収を抑制しあう関係のミネラル同士です。
またミネラルの吸収を阻害するフィチン酸がある環境にカルシウムがあると、フィチン酸の亜鉛吸収を妨げる効果が増幅しやすいと言われています。

亜鉛の吸収を促進してくれる成分

一方で亜鉛の吸収を促進してくれる成分もあります。
ミルクに含まれているクエン酸や数種のアミノ酸は亜鉛とキレート結合するため、体内のアミノ酸輸送系によって効率よく吸収することができます。

ドッグフードに含まれている亜鉛を効率よく吸収させたい時は、ドッグフードに含まれている他の食材や栄養添加物にも注意して、より犬と相性が良いものを選んであげるのがおすすめです。

亜鉛の欠乏について

犬が亜鉛欠乏を起こした場合の一般的な症状は主に皮膚にあらわれ、口や目の周囲、耳周りや会陰部、四肢の皮膚に障害があらわれやすいと言われています。
またこれが悪化すると嘔吐や衰弱、結膜炎や角膜炎などの症状につながりやすくなり、外傷を負った時にも傷が治りにくくなると言われています。

亜鉛不足を起こしやすい犬種について

亜鉛欠乏を起こすことにより、皮膚障害があらわれやすい犬には生後半年~約2歳のシベリアンハスキーやアラスカンマラミュート、ブルテリア、成長スピードが速い大型犬種の子犬などがよく知られています。

いずれの皮膚症状も獣医師による適切な診断と食事指導を受ければ治癒・改善する可能性が高いと言われているため、亜鉛不足が疑われる時は、獣医師に診察を受けると共に、食事についても相談を行っておくのがおすすめです。

亜鉛の過剰について

犬の亜鉛中毒については金属を誤飲した場合のデータしかなく、食事から亜鉛を摂取した場合のデータがないため、現在犬の亜鉛過剰症についてはデータが存在しないものとして扱われています。
そのため最新の犬の栄養基準値(AAFCO基準)でも、亜鉛の最大値は設定されていません。

亜鉛は欠乏症については多数の症例がありますが、一度に大量にとらない限り、亜鉛はとる量に比例して排泄される量も増えるため、過剰症は起きにくいミネラルだと考えられています。

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