ドッグフードの甘味料(キシリトール)

キシリトールは糖アルコールと呼ばれる種類の甘味料で、天然の食べものの中ではプラムやイチゴ、カリフラワーなどの果物や植物にも含まれています。
添加物には、キシロースに水素を添加した工業製品が使用されています。

キシリトールはスクロースと同様の甘味がありながら、カロリーが低く、また代謝にインスリンを必要としないため糖尿病の人の砂糖代用品として利用されてきました。
そのため犬用の低カロリーフードやおやつなどには、キシリトールが添加されていることがあります。

またキシリトールには虫歯予防作用があることも知られており、犬用の歯磨き製品や口腔ケア商品などでも、キシリトールが使われていることがあります。

犬のキシリトール中毒について

キシリトールは犬が食べると中毒症状を起こすことがあると言われている甘味料です。
インスリンの分泌を促進することで低血糖症に陥りやすくなり、放置すると死亡や肝臓障害を引き起こすことがあるとも言われています。

これは犬がキシリトールを代謝する上で、グルコース(ブドウ糖)を同量摂取した時よりも6倍大きいインスリン放出を引き起こすためだと考えられています。

犬に与えてはいけないキシリトールの量

キシリトールを犬に体重1kg当たり1g、もしくは4g与えた実験では、犬のインスリン濃度が20分以内に急激に増加して、40分でピークを示したそうです。

また食事と一緒にキシリトールを体重1kg当たり約1.3g、2年間与え続けた実験では特に影響が出ることはなく、約2.7gまで増やすと肝障害を示す指標があらわれたそうです。

ただし実際には個体差も大きいと言われており、上記以上を摂取しても何の症状も示さない犬もおり、キシリトールが毒性を示す量についてはっきりとはわかっていないようです。

キシリトールの与え方によって、毒性が変わる?

ちなみに犬がキシリトール中毒を起こす可能性のある量は、キシリトールと共に食事を与えたかそうでないかで変わることがあると言われています。
特に単独でキシリトールを与えた場合は、少量でも中毒症状を起こしやすく危険だと考えられているようです。

そのため犬がキシリトール入りのガムなどを誤って食べてしまった場合は、すぐに吐かせるか、糖分を含む食べものを与えるなどの処置が必要だと言われています。
またキシリトール中毒による症状はほとんどが30分以内にあらわれるため、速やかに動物病院を訪れ、獣医師に診察してもらう必要もあります。

キシリトールは見逃されやすい添加物

上記のようにキシリトールは犬にとって危険な甘味料と言えますが、人間にとってはむしろ健康に良い甘味料だととらえられているため、犬に与える際にキシリトールが含まれていても飼い主が危険だと判断しづらく、油断しやすいという危険性があります。

また犬のキシリトール中毒の事例が日本ではあまりないため大きな問題としてとらえられていないという現状もあります。
さらにキシリトール入りのガムなどは「犬に与えてはいけない食べもの」として国からも注意喚起されているものの、ペットフード安全法による基準規格として摂取上限量が定められている訳ではありません。

そのため現在でも犬用の低カロリー食品や犬の歯磨き用・口腔ケア用製品ではキシリトールが添加されており、その含有量が表示されていないものもあります。

キシリトールは人間には虫歯予防に効果的ですが、犬ではあまり効果がないとも考えられており、与えるよりは「与えない」ことを意識した方が安全な甘味料と言えます。
フードの原材料欄をよく確かめ、キシリトールが含まれていないかどうか日頃からチェックするようにしてみましょう。

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