ドッグフードの甘味料(コーンシロップ)

コーンシロップはコーンスターチを酵素処理することで得られる甘味料です。
砂糖の約65%程度の甘味があり、コーンスターチを原材料としているため安価で製造できるという特徴があります。
ドッグフードよりは犬用おやつや栄養補助食などに使われることが多い甘味料です。

コーンシロップに含まれる糖について

コーンシロップに含まれている糖には様々な種類があり、その構成比はマルトースが41.9%、マルトテトラオースが36.1%、マルトトリオースが11.6%、グルコースが10.4%だと言われており、マルトースとオリゴ糖の混合物となっています。
それぞれの糖の特徴は、以下の通りです。

・マルトース......
麦芽糖とも呼ばれる二糖類で、大麦にも多く含まれている糖です。
グルコース(ブドウ糖)のようにアミノ酸と共に加熱した時に起こるメイラード反応を起こしにくく、食品が褐変しにくいという特徴があります。
マルトースは主に小腸粘膜上皮細胞にあるαグルコシダーゼと呼ばれる酵素によって、グルコース(ブドウ糖)に分解されて小腸から吸収されます。
グルコースに分解されてから吸収されるためグルコース同様に血糖値を上げ、インスリンの分泌を促す作用もあります。

・マルトテトラオース......
マルトオリゴ糖と呼ばれる種類のオリゴ糖です。
消化吸収しにくいため腸内細菌によって利用されていると考えられています。
マルトテトラオースには腸内腐敗菌を抑制する効果があると言われています。

・マルトトリオース......
マルトテトラオース同様、マルトオリゴ糖と呼ばれる種類のオリゴ糖です。
マルトテトラオースより甘味があります。
マルトオリゴ糖にはタンパク質の変性防止効果があると言われ、人間用の冷凍食品などに利用されていることがあります。

・グルコース......
ブドウ糖と呼ばれる単糖で、体内の主要なエネルギー源であり、特に脳では重要なエネルギー源です。
体内ではインスリンによって濃度が一定に保たれています。

同じコーンシロップでも、異性化糖の「高果糖コーンシロップ(HFCS)」は違うもの?

ちなみにコーンシロップには上記のようにコーンスターチを酵素処理した一般的なコーンシロップと、高果糖コーンシロップ(HFCS)と呼ばれる異性化糖があります。
この2つの大きな違いは、グルコース(ブドウ糖)の一部を酵素処理して果糖に変換(異性化)しているかどうかということです。
ブドウ糖を果糖に変換(異性化)しているのが異性化糖の「高果糖コーンシロップ(HFCS)」です。

ブドウ糖と果糖の違い

「高果糖コーンシロップ(HFCS)」でブドウ糖を果糖に変換している理由は、甘味を増すためです。
果糖は砂糖の1.7倍の甘味がありますが、ブドウ糖は砂糖の約6~7割程度の甘味しかありません。
そのため異性化糖では酵素の力を借りて、ブドウ糖を甘味の強い果糖に変化させています。

ブドウ糖よりも果糖の方が毒性が強い?

果糖は代謝の上で、ブドウ糖よりもインスリンを必要としないため、ブドウ糖より安全だと考えられがちです。
ただし果糖は大量に摂取すると中性脂肪を上昇させたり、乳酸を生じさせたりする作用があり、様々な疾患や老化の主な原因となるタンパクを糖化させる反応(糖化反応)を起こしたりすることがあるため、果糖はブドウ糖よりも毒性が強いと言われることがあります。

ドッグフードに使用されるコーンシロップ

ドッグフードにコーンシロップが使用される場合、甘味料として使用される場合もあれば、水分含有量の多いセミモイストやソフトドライフードなどの保湿剤として利用されることもあります。
そのため水分含有量の多いフードでは果糖あるいは異性化糖のコーンシロップを利用していることがあるようです。

コーンシロップは特別な時に与える犬用おやつや栄養補助食など、時々与えるフードに使われている場合はそれほど心配する必要はありませんが、とりすぎによる恐れもあることから、なるべくなら避けてあげたい添加物と言えます。

甘味料は犬の食いつきを良くしてくれますが、甘味料にはあまり頼らず、犬にとってより安心できて相性のいいフードを選んであげるようにしましょう。

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