ドッグフードの酸化防止剤(ローズマリー抽出物)

近年、ビタミンE(ミックストコフェロールなど)と共に、ドッグフードの酸化防止剤として利用される機会が増えてきているのが、ローズマリー抽出物です。

ローズマリー抽出物はビタミンEとの相乗効果でより強い抗酸化作用を示すことがわかっているため、ビタミンEと合わせて利用されることが多いです。

ローズマリー抽出物の主な成分

ローズマリー抽出物の主な成分はロスマリン酸、カルノシン酸およびカルノソール、カルノジック酸およびロスマノールで、ロスマリン酸は水溶性、その他は非水溶性の性質を持つ成分です。

ロスマリン酸について

ロスマリン酸はシソ科の植物に含まれる成分で、ローズマリー以外のハーブでは紫蘇やレモンバームなどに含まれていることが知られています。
ロスマリン酸は強い酵素阻害活性を持つ成分で、炎症やアレルギーを抑制する効果が期待できる成分として注目を集めています。

カルノシン酸・カルノソール・カルノジック酸・ロスマノールについて

ローズマリー抽出物の成分中、主要な活性成分として働くのがカルノシン酸およびカルノソールです。
カルノシン酸はローズマリーの乾燥葉に約1.5~2.5%含まれており、親油性のローズマリー抽出物中には約10~30%ほど含まれており、抗酸化物質として、また紫外線から皮膚を守る働きがあることでも知られている成分です。

カルノシン酸とカルノソールは、ローズマリー抽出物の持つ活性の約75%を占めている成分で、ローズマリーの持つ抗酸化性に深く関わっていると言われる成分です。

またローズマリー抽出物のその他成分の中で、特に強い抗酸化性があると言われている成分がカルノジック酸です。
ただしカルノジック酸は強い抗酸化性を持ちながらも不安定な性質があり、約半月程度で全く別な化合物に変化することが報告されています。
ロスマノールという成分には、BHAやBHTよりも強い抗酸化性があると言われています。

様々な成分が含まれている、ローズマリー抽出物

ローズマリー抽出物に含まれているこれらの成分は、主に油脂の劣化を防ぐ機能が認められており、単独の成分ではなく複合的に働いて抗酸化性を発揮し、油脂の酸化を防いでくれると言われています。

そのため酸化防止剤としてはローズマリー抽出物に含まれる単独の成分ではなく、様々な成分が混合した、より天然に近い形の抽出物が利用されています。

酸化しやすい油脂と相性がいい

ローズマリー抽出物はドッグフードの中でも、特に酸化しやすい多価不飽和脂肪酸(EPAやDHAなど)を多く含む、魚油や魚を加えたドッグフードなどによく用いられています。

また近年、ドッグフードはリノール酸などのオメガ6系の脂肪酸が多く、オメガ3系の多価不飽和脂肪酸が少ないことが知られるようになり、このバランスの悪さが健康に悪影響を持つと指摘されるようになってきています。

そのため脂肪酸バランスを整える意味でオメガ3系のオイルが利用されるようになり、酸化しやすいオメガ3系オイルの酸化防止剤として、ローズマリー抽出物がよく利用されるようになってきています。

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