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ドッグフードの成分規格

ドッグフードの成分規格は、愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(ペットフード安全法)によって定められています。
この規格では添加物、農薬、環境汚染物質が基準値以下であることが求められています。

具体的には下記の通りです。

ドッグフードの添加物基準

ドッグフードに添加物を加える場合、以下添加物の含有量については定める基準を下回る量であることが求められています。

・亜硝酸ナトリウム......100μg/g
・エトキシキン・BHA・BHT......合計で150μg/g
(ドッグフードの場合、エトキシキンは75μg以下であること)

亜硝酸ナトリウムは主にウェットフードで使用されている、発色を良くするために使われる添加物で、メトグロビン血症を引き起こす可能性があることからペットフードへの使用量が制限されている添加物です。

またエトキシキン・BHA・BHTは酸化防止剤として使われる添加物で、3つとも酸化防止のために使用されることや、EUでこの3つの酸化防止剤合計基準値が150であること、また犬はエトキシキンに対する感受性が高く、アメリカ食品医薬品局(FDA)からドッグフードに含まれるエトキシキンについては75μg以下にするよう要請が出ていることからこの基準値が設定されています。

ドッグフードの残留農薬基準

ドッグフードには農薬が残留した飼料を食料にする家禽や、また農薬を使用して育てた農作物などの原材料が使用されているため、ドッグフードに含まれる残留農薬濃度が高くなりすぎないよう基準値が設定されています。

具体的には以下の残留農薬物質が規制の対象になっています。

・グリホサート......15 μg/g
・クロルピリホスメチル......10 μg/g
・ピリミホスメチル......2 μg/g
・マラチオン......10 μg/g
・メタミドホス......0.2 μg/g

グリホサートは除草剤、その下の4つの農薬は有機リン系の殺虫剤です。

ペットフード工業会の残留農薬実態調査によってペットフードに含まれている残留農薬にグリホサート、クロルピリホスメチル、ピリミホスメチル、マラチオンが検出されたこと、またペットフードの原材料に使われることの多い輸入とうもろこし・小麦・米について、平成19~20年の輸入食品検査で残留農薬基準値を上回るメタミドホスが検出される違反事例があったことから、ペットへの上記農薬の毒性データや実態調査を元に基準値が設定されています。

ドッグフードの汚染物質基準

環境汚染によって、意図せずドッグフードに含まれてしまう汚染物質についても基準値が定めされています。
具体的には以下の通りです。

・アフラトキシンB1 ......0.02 μg/g
・デオキシニバレノール......2 μg/g
・カドミウム......1 μg/g
・鉛......3 μg/g
・ヒ素......15 μg/g
・BHC......0.01 μg/g
・DDT......0.1 μg/g
・アルドリン及びディルドリン......0.01 μg/g
・エンドリン......0.01 μg/g
・ヘプタクロル及びヘプタクロルエポキシド......0.01 μg/g
・メラミン......2.5 μg/g

アフラトキシンB1やデオキシニバレノールはカビ毒の一種で、アフラトキシンB1はナッツ類や米、デオキシニバレノールは麦類などから検出されることがあります。
またカドミウム、鉛、ヒ素は自然の中に広く存在する重金属また元素です。
BHC、DDT、アルドリン及びディルドリン、エンドリン、ヘプタクロル及びヘプタクロルエポキシドは環境中に長くとどまることで知られる農薬・殺虫剤などで、環境汚染物質としても知られています。
メラミンは有機化合物の一種で、タンパク質含有量を誤魔化すために悪質な業者がフードに混入し、たくさんのペットが亡くなった痛ましい事件の原因になった物質です。
また人間の乳児用乳製品でもタンパク質含有量を誤魔化すため同じ物質が使われる事件が発生したことから、ペットフードの規格基準値が設定されることになりました。

ドッグフードに含まれる成分については、上記のような基準値が設けられています。
上記の成分基準値、また規格に加えられる成分については継続して見直されていく可能性があるため、適宜チェックしてみるようにしましょう。

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