ドッグフードの成分表示(粗タンパク質)

ドッグフードには粗タンパク質、粗脂肪、粗繊維、粗灰分、水分の五成分の表示が義務づけられています。
その中の「粗タンパク質」という項目では、文字通りのタンパク質とアミノ酸・アミン類などの合計値が表示されています。

現在、ドッグフードだけでなく人間用の食品成分分析においても純粋なタンパク質のみの値を測定することは難しく、食品に含まれている全ての窒素量を定量し、食品ごとに定められている窒素・タンパク質換算係数をかけて算出するという方法がとられています。

そのため分析で測定し、計算した値の中には純粋なタンパク質だけではなく、アミノ酸やアミン類などの窒素化合物も含まれている可能性があることから、「粗」という文字を頭につけ、「粗タンパク質」という表示が採用されています。

その他、ドッグフードの粗タンパク質表示を読む上で、注意したい点は以下の通りです。

粗タンパク質の「以上」の意味

粗タンパク質の項目には「○○%以上」と表記されています。
この以上の意味は、「○○%以上の栄養を保証している」という意味です。
タンパク質は犬にとって重要な栄養素のため、最大含有量ではなく「少なくともこの数値以上はタンパク質が含まれている」という最低栄養含有量をあらわす決まりになっています。

粗タンパク質の材料になる食材

タンパク質の源になる食材には動物性の食材と、植物性の食材とがあります。
動物性の食材はいわゆる肉や魚、卵や乳製品などで、植物性の食材には大豆や小麦、とうもろこしなどがあり、副産物と呼ばれる、人間用の加工食品製造途中で出る商品にはならない部分を原材料に使用することがあり、そこにもタンパク質が含まれていることがあります。
またあらかじめ消化しやすく、もしくはタンパク質含有量を増やすために加工してある原材料もあり、それらもタンパク質の源になります。

副産物あるいは加工した原材料の場合、名前が通常の食材とは異なるため見分けにくいですが、「○○たんぱく」や「○○グルテン」などの記載がされていることが多いためパッケージで確認してみましょう。

またアミノ酸やペプチドと記載してある場合も、タンパク質が分解された状態のものを使用していることになるためタンパク質源となります。

粗タンパク質は多い方がいい?少ない方がいい?

タンパク質が犬にどの程度必要かは栄養に詳しい専門家でも意見が分かれていますが、世界的な犬の栄養基準であるAAFCOでは、成長・繁殖期・妊娠・授乳期の犬で乾物当たりの最小値が22.0%DM、成犬・維持期では最小値が18.0%DM(いずれもAAFCO1997版の基準)となっています。

また近年改定されたAAFCO2016年版では、成犬・維持期は変わらず18.0%DMですが、成長・繁殖期・妊娠・授乳期の犬では22.5%に引き上げられました。
(※%DMは、水分を除いた乾物当たりの%をあらわしています)

総合栄養食はAAFCOの基準を採用しているため、少なくとも総合栄養食と表記のあるフードであれば上記以上のタンパク質が含まれており、また最低でも健康維持のために必要な量のタンパク質が補えるフードとなっています。

タンパク質がどの位多ければいいのかは、専門家でも意見が分かれていますが、一般的にタンパク質が多いと腎臓に負担をかけやすくなると言われており、腎臓疾患にかかりやすい中高齢の犬や腎臓に疾患を持つ犬などではタンパク質の制限が獣医師から勧められることがあります。
ただし消化吸収能力の衰えた高齢犬などでは、消化吸収能力の衰えを補ってあげる意味で逆にタンパク質の摂取量を増やすことを獣医師から勧められる場合もあります。

ライフステージや犬の体調・体質によっても必要なタンパク質の量は異なるため、体調や体質に不安がある時は、適切なタンパク質量について犬の栄養に詳しい専門家に相談してみましょう。

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