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ドッグフードの素材(ニシン)

ニシンは比較的高価なプレミアムフードによく使われている素材で、ニシンミールやニシンの脂が原材料に使われていることがあります。
動物由来の素材を使うことが多いドッグフードでは、ニシンは比較的脇役に回ることも多い存在ですが、プレミアムフードに選ばれるだけの様々な優れた特徴がある素材です。

ニシンの特徴は以下の通りです。

ニシンの脂肪酸について

ニシンには可食部中15%程度の脂質が含まれており、中でも一価不飽和脂肪酸であるエイコセン酸とドコセン酸が豊富です。
エイコセン酸は魚や植物油、ドコセン酸は主に魚に多く含まれる脂肪酸で、脂質代謝の改善に効果があるとして注目されている成分です。

必須脂肪酸である多価不飽和脂肪酸の中ではDHAとEPAが多く、オメガ3系の脂肪酸がとれる食材です。

ニシンのタンパク質について

ニシンに含まれているタンパク質は可食部中17%程度です。
アミノ酸含有量で特徴的なのが、ニシンは青魚と呼ばれる種類なのにアミノ酸・ヒスチジンが同じ青魚であるサンマのおよそ1/3程度しか含まれていないことです。

ヒスチジンはマグロやカツオなどの赤身の魚や青魚に多く含まれており、ヒスタミンと呼ばれる食中毒やアレルギー様の症状を引き起こす物質を作り出す成分です。
そのためアレルギー対策として売り出されているドッグフードではヒスチジンの多い魚が避けられやすく、主にヒスチジンの少ない白身魚が選ばれやすい傾向があります。

ニシンは青魚でありながらヒスチジンが少なく、白身魚とほぼ変わらない量しか含まれていません。
そのためヒスタミンによる食中毒やアレルギー様症状が心配な方にお勧めの食材と言えます。

ただしニシンだけでなく他の魚も共通ですが、ヒスタミンは常温保管するほど多く作られやすい(魚のヒスタミン生成菌によって作られるため)という特徴があります。
ヒスタミンはニシンを水揚げしてからすぐに冷蔵・冷凍保存しないと増えやすく、一度生成されると加熱によって除去することができません。

この成分が気になる場合はドッグフードに使用されるニシンが適切に冷蔵・冷凍保存してあるか、あるいはドッグフードの製造工場が食品衛生システムであるHACCPを導入し衛生管理を徹底しているかを確認するのがお勧めです。

ニシンに含まれるビタミンやミネラルについて

ニシンに多く含まれるビタミンには、ビタミンEとB12、ビタミンDがあります。
ビタミンEは酸化防止剤としても使用されることのある成分で、脂質の酸化を防いでくれる栄養素です。
またビタミンB12は葉酸と共に生命維持に必要不可欠なビタミンです。
ビタミンDも鮭と同程度多く含まれており、ビタミンDの摂取源としてもニシンは優れています。
ミネラルの中では鉄と亜鉛が多く、どちらも健康な体を作るのに必要不可欠なミネラルです。

ニシンの犬の食いつきについて

ニシンは世界一臭いと言われる、シュールストレミングと呼ばれる缶詰に使われる魚で臭い魚というイメージがありますが、それはこの缶詰で発酵したニシンが使われるためです。
生のニシンはそれほど臭みがなく、他の青魚とほぼ変わりがありません。

犬は臭い匂いが好きな子も多いため、もしかすると上記缶詰の匂いの方を好む子も多いかもしれませんが、匂いは少なくても魚特有の匂いは犬の食いつきを良くしてくれることがあります。
そのためニシンを使ったドッグフードは、他の魚を使用したフードと同じ位の食いつきの良さが見られるフードです。

ニシンはドッグフードの素材としては脇役に回りがちな素材ですが、その中には優れた栄養素がたくさん含まれています。
ぜひ愛犬に合うドッグフードを探している時は上記を参考にしてみてください。

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