ドッグフードの素材(マグロ)

キャットフードにはよく用いられているマグロですが、ドッグフードにはあまり使用されることがなく、ドッグフードの中では主にウェットフードで使われている素材です。
またドライの場合は無添加フードなど、比較的価格が高めのフードで使われることがあります。

そのためマグロと犬との相性や、与える場合の注意点などの情報が少ないのが現状です。
マグロ由来のドッグフードを選ぶ場合は犬との相性や体調・体質などを確認しながら与えてみてください。

その他、マグロを与える場合は以下のような点にも注意してみてください。

マグロ(クロマグロ・ミナミマグロ・メバチ)と水銀について

マグロは食物連鎖の上位に入る生き物で、水銀(メチル水銀)濃度が高いことから人間では妊娠中の女性や子どもに対して摂取量の制限(クロマグロ・ミナミマグロ・メバチについて)や注意が呼びかけられている魚です。
(※妊娠中の女性、子ども以外では摂取量制限の呼びかけはなく、キハダマグロ・ビンナガ・メジマグロ・ツナ缶については通常通りの摂取で問題ないとされている)

水銀は自然界に広く分布する重金属で、食物の中にはメチル水銀として存在しています。
このメチル水銀は食物連鎖を通して濃縮されやすく、また魚介類によく見られることが知られています。
そのため体の大きい魚介類(マグロを始めクジラやイルカなど)ほど含有量が高い傾向にあるようです。

ペットフードに含まれる水銀に関してはペットの健康被害事例がないこと、またペットフード中の汚染物質実態調査で、魚類を原料に含む製品以外では水銀がほとんど含有されていなかったことや、含有されていた製品も含有量にばらつきがあり、一定の高値を示す製品が継続して見られなかったことから、ペットフード安全法では基準値が定められていない重金属になっています。

ペットフードに含まれる水銀量の調査や水銀がペットに与える被害情報の収集などは今後も行われていくようですが、ペットフードに含まれる水銀についてはまだ調査段階でわからないところも多い分野です。
もしも気になるようであれば上記のように比較的濃度が高いとされているクロマグロ・ミナミマグロ・メバチを避けてその他のマグロを選ぶと良いでしょう。

マグロに含まれる脂質・タンパク質について

マグロに含まれている脂肪酸はマグロの種類によって異なり、キハダ・ビンナガ・メジマグロの三種の内ではメジマグロ>ビンナガ>キハダの順で多くなっています。
いずれも必須脂肪酸であるDHAとEPAが豊富で、メジマグロはビンナガ・キハダのおよそ5~30倍程度のDHAとEPAが含まれています。

マグロはタンパク質も豊富で可食部中約25%程度含まれており、アミノ酸含有量も豊富です。
ただしアミノ酸中のヒスチジンも他の魚よりかなり多く、イワシの約2倍程度含まれています。
マグロは水揚げされてから冷凍あるいは冷蔵されるため、それほど心配はないかもしれませんが、保存状態が悪いとヒスタミン産生菌によってヒスチジンからヒスタミンが作られやすくなるため注意が必要です。
マグロを使用しているフードでは、より原材料の保管に注意が必要となるためフード製造会社の食品衛生システムについて確認しておくと良いでしょう

マグロに含まれるビタミン・ミネラルについて

マグロに含まれるビタミンは種類によって異なり、キハダ・ビンナガ・メジマグロの三種の内ではビタミンA含有量が最も多いのがメジマグロです。
また三種共通の特徴としては糖質・脂質・タンパク質の代謝に必要不可欠なナイアシンが多く含まれていることです。

ミネラルの中では貧血を防ぐために必要な鉄分、健康な骨や歯を作り、タンパク質の合成にも必要不可欠なマグネシウム、抗酸化作用のあるセレンが豊富です。

マグロを使用したドッグフードはそう多くはありませんが、もしも選ぶなら上記の点に注意して選ぶと犬と相性のいいものが選びやすくなるかもしれません。
ぜひマグロの長所・短所を知り、上手に日々の犬の食事に取り入れてみてください。

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