ドッグフードの素材(牛(ビーフ))

現在、ドッグフードに使われている牛由来の原材料は人間も食用にしている筋肉や内臓、軟骨や脂肪、または食用油脂製造途中で出る脂肪由来の副産物のみとなっています。
そのため牛を素材にしたドッグフードの動物性食材は、人間が食用にしている素材とほぼ同等なため、食の安全を強く意識している人たちに好まれやすいフードです。
また牛は犬の嗜好性も良く、食いつきが良いフードです。

牛由来の素材から得られる栄養素や、牛を使ったフードの特徴についてまとめてみました。

牛脂に含まれている脂肪酸について

ドッグフードに最も使われることが多いのが牛脂ですが、牛脂には飽和脂肪酸としてパルミチン酸、ステアリン酸など、不飽和脂肪酸としてオレイン酸、リノール酸、リノレン酸が含まれています。

オレイン酸>パルミチン酸>ステアリン酸>ミリスチン酸・リノール酸>リノレン酸の順で多く含まれており、オレイン酸が脂肪酸中に占める割合は全体の約4割程度、パルミチン酸とステアリン酸はそれぞれ約2~3割程度(若干パルミチン酸が多い)となっています。

ちなみに牛肉に含まれる脂肪の量は産地によっても異なり、一般的に和牛>輸入牛の順で脂質含有量が多く、和牛は肩・ロース・サーロインに満遍なく脂肪がのっているのに対し、輸入牛では主にサーロインに脂肪が多く含まれています。

ちなみに牛の脂肪は溶けだす温度(融点) が40~50℃と豚や鶏に比べて高く、腸から吸収はされにくいものの、吸収された場合に体内から排出しにくくなると言われています。
一方で融点の高い脂肪は酸化しにくいため、牛の脂肪は保存や安定性の面では優れている脂肪です。

常温で長期保存することが多いドッグフードの素材として牛脂は優れた素材ですが、肥満が気になる犬にはあまり向いていないため、犬の体調や体質をよく見て、脂質量や脂肪の種類が合っているか相性を確かめるようにしましょう。

タンパク質について

牛肉のタンパク質は必須アミノ酸がバランス良く含まれており、消化率も良いためドッグフードの良質なタンパク質源です。
一方、牛だけに限りませんがコラーゲンやエラスチンなど、皮や腱、膜や軟骨などの結合組織は、タンパク質の質が筋肉部位に比べて劣ってしまうようです。
そのためドッグフードのタンパク質源として良質なものを求める場合は、動物性の筋肉(あるいは内臓)を使用しているフードを選ぶのがお勧めです。

ビタミンやミネラルについて

牛は鉄分が多いことがよく知られており、牛肉の場合、豚肉や鶏肉に比べて2倍の鉄分が含まれています。
また豚肉には劣りますが、牛肉もビタミンB群が豊富です。

牛脂は犬の食いつきがいい食材

犬は牛肉、豚肉、鶏肉、ラムや馬肉の中では最も牛肉を好みやすいと言われています。
豚肉や鶏肉は熟成によってアミノ酸が増加しやすく、旨みが増しやすいのに対し、牛肉はこの旨みが増しにくい食材です。
そのため犬が牛肉を好みやすい理由についてはアミノ酸が原因ではなく、肉の香りを決定づける脂溶性の香り成分が原因だと思われます。

フードの中からより犬が食いついてくれる、嗜好性の高いフードを探している場合は牛脂やビーフオイルなどを使用しているフードを選ぶと良いかもしれません。

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