ドッグフードの素材(馬鈴薯)

ドッグフードに使われている馬鈴薯(ばれいしょ)はじゃがいも(ポテト)のことで、主にでんぷんの供給源として取り入れられています。
また馬鈴薯から得られる各種成分のみを添加している場合もあり、馬鈴薯由来の原材料には以下のような種類があります。

・馬鈴薯/じゃがいも/ポテト......
穀物にアレルギーを持つ犬のためのフードや、穀物を使用しないグレインフリー・フード、体重管理用の低カロリーフードなどでよく使用されている原材料です。
馬鈴薯はでんぷんが多いためペットフードのエネルギー源になり、またでんぷんはフードをまとめやすく、加工しやすくしてくれるためフードのつなぎ役にもなります。

・馬鈴薯でんぷん/ポテトスターチ......
片栗粉としてよく使われるでんぷんで、上記同様、ペットフードのエネルギー源として、またはペットフードのつなぎとして利用されています。

・ポテトパルプ......
馬鈴薯からでんぷんを取り出す際に残る繊維分で作られています。

・馬鈴薯たんぱく/ポテトプロテイン......
上記同様、でんぷんを取り出す際に出るエキスからタンパク質を分離・濃縮して乾燥し、粉末化したものです。
馬鈴薯はタンパク質の量は少ないものの、必須アミノ酸がバランス良く含まれていることが知られており、植物由来のタンパク質として原材料に選ばれることがあります。
ちなみに馬鈴薯に含まれるアミノ酸の中ではロイシンが少なめですが、とうもろこしと組み合わせるとロイシンを補いやすくなるようです。

その他、馬鈴薯には以下のような特徴があります。

でんぷんを豊富に含み、ビタミンCやビタミンB群が豊富

馬鈴薯に含まれる栄養素で最も有名なのがでんぷんです。
馬鈴薯に含まれるでんぷんで特徴的なのが、レジスタントスターチと呼ばれるでんぷんであり、食物繊維の一種でもある成分が含まれていることです。
レジスタントスターチは消化されずに腸まで届き腸内細菌叢を整える働きが期待されている成分です。
また血糖値上昇の抑制や、摂取したカロリーの抑制などの効果も期待されています。

次に馬鈴薯に含まれる栄養素で有名なのが、ビタミンCです。
ビタミンCは水溶性で熱にも弱く、調理することで失われやすい栄養素ですが、馬鈴薯に含まれるビタミンCはでんぷんに守られているため加熱調理をしても失われにくいことが知られています。

また馬鈴薯にはビタミンB群も多く、特にビタミンB6が豊富です。
ビタミンB群は肉や魚に多く含まれるビタミンで、タンパク質や脂質の代謝に欠かせないビタミンです。

高温加工でできるアクリルアミドについて

一方で馬鈴薯を加工した製品で心配されているのが、アクリルアミドと呼ばれる物質が含まれている可能性があることです。

炭水化物を多く含む食品を120℃以上の高温で加工すると、原材料に含まれるアミノ酸と糖類が化学反応を起こし、神経毒性や発がん性の疑いがあるアクリルアミドと呼ばれる物質を作りやすくなり、このアクリルアミドは馬鈴薯を揚げたもの(ポテトチップスやフライドポテト)や穀類の焼き菓子(ビスケットやクッキー)などに、高濃度に含まれているようです。

アクリルアミドはアスパラギンというアミノ酸が多い食材を高温加熱すると作られやすいようで、ドッグフードはエクストルーダーという機械を通し115~135℃程度まで、原材料によっては160℃まで熱して加工するため、原材料に上記のような食材が使われている場合アクリルアミドも作られやすくなると考えられています。

馬鈴薯は長期間保存するとアスパラギンと高温化で反応し合う糖類の濃度が高くなることが知られており、特に低温貯蔵した馬鈴薯で糖類の濃度が高くなりやすく、これに合わせてアクリルアミドの濃度も高くなると言われています。

フードに含まれるアクリルアミドが心配な場合は、糖類含有量が少ない品種(キタヒメ、スノーチップ、スノーデンなど)を使用したフードや、低温貯蔵していない馬鈴薯を使用したフード、あるいは糖類含有量を抑える適切な保管をした馬鈴薯や、とれたて新鮮な馬鈴薯を使用したフードなどを選ぶと良いかもしれません。

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