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ドッグフードの栄養添加物(炭酸マンガン)

マンガンは体内で多くの酵素反応に関わっているミネラルで、タンパク質や脂質、糖の代謝などに関わっています。
食品には主に穀物や豆類、野菜などの植物性食品に多く含まれており、動物の組織内には鉄と共存する形で広く分布しています。

マンガンの吸収率と阻害要因について

体内のマンガン吸収率は5%以下と言われ、マンガンは体内へ吸収される際に、鉄と同じ系統で輸送されるため鉄分の多い食事ではマンガンの吸収が阻害されてしまうことが考えられます。
また逆にマンガンが多い食事を与えた場合、鉄分の吸収が阻害されることがあります。
そのため鉄分とマンガンは偏りなく、どちらともバランスよく取り入れる必要があります。
鉄分とマンガンのバランスが気になる時は、ドッグフードに使用されている原材料のミネラル含有量についても調べておくと安心材料が増えるでしょう。

食材に含まれるマンガンについて

マンガンは穀類では米糠や小麦ふすまなどの糠部分に多く含まれているミネラルです。
ただし精白されていない穀物はマンガンだけでなく鉄分も同程度豊富に含まれています。

また穀物の副産物や加工物は鉄分とマンガンのバランスが異なることがあり、米糠は鉄分よりもマンガンが多く、小麦タンパクはマンガンよりも鉄分が多いなど、それぞれ特徴が異なることがあります。

通常ドッグフードを与えている場合、マンガンが不足することはあまりないですが、マンガンと鉄分は吸収する際に競合しあうミネラルです。
そのため食品からマンガンを効率的に与えたい場合は精白されていない穀物、またマンガンと鉄分がバランス良く含まれた食材を使用しているフードを選ぶと良いでしょう。

ドッグフードに含まれるマンガン供給源

ドッグフードには上記のように食品由来のマンガンだけでなく、マンガンの供給源として炭酸とマンガンを合成した栄養添加物・炭酸マンガンが使用されていることがあります。

マンガンの供給源となる栄養添加物には、その他にグルコン酸マンガン、硫酸マンガン、酸化マンガンなどがあります。

マンガンの吸収を促進あるいは阻害する食べもの

マンガンの吸収を促進してくれる食べものには牛乳があり、なおかつ牛乳には鉄分があまり含まれていないため、マンガンの良い供給源になると言われています。
逆にマンガンの吸収を阻害しやすいと言われる成分がフィチン酸です。
フィチン酸はマンガン以外のミネラルとも結合しやすく、ミネラルの吸収を阻害しやすいと言われることがあります。

マンガン不足について

ドッグフードにはマンガンの基準値が定められており、一定のマンガンが含まれるように設計されているためマンガン不足の心配はあまりありません。
他の動物ではマンガン欠乏症の報告はあるものの犬ではマンガン欠乏症の報告がなく、犬でマンガン不足が起こることはあまりないと言われています。

ただしマンガンは欠乏すると生殖機能の低下や発育遅延、骨や軟骨の形成不全、耐糖能の低下などの症状があらわれることが知られています。
そのためミネラルの過不足が心配な場合は、体調の診断も兼ねて栄養に詳しい獣医師などに適切な食事やミネラルバランスについて相談しておくのがおすすめです。

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