※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

ドッグフードの着色料(赤色3号(エリスロシン))

エリスロシンは食用タール色素に分類される合成着色料で、キサンチン系と言われる種類の色素です。
熱に強く、タンパク質と結合しやすい性質があり、ドッグフードを始め様々な加工食品に利用される一般的な赤色系の着色料で、青みを帯びた赤色をもたらします。

他の色素と組み合わせることで赤色以外の色をあらわすことができ、チョコレート色にしいたい場合は黄色5号、青色1号との組み合わせで使用され、タマゴ色にしたい場合は黄色4号と組み合わされて使用されます。

赤色3号(エリスロシン)の有害性

赤色3号(エリスロシン)は体への悪影響が心配されている成分で、赤色3号の持つハロゲン原子とヨウ素が体内に悪影響を及ぼすのではないかと様々な研究がなされています。

赤色3号の持つヨウ素については、甲状腺に影響を及ぼす可能性があると判断されており、使用限度量がすでに定められています。
また海外では食品への使用を禁止されていることがあります。

犬に対する毒性

赤色3号の犬に対する毒性ははっきりとはわかっておらず、赤色3号を含む餌を0、0.5、1.0、2.01%それぞれの濃度で与えて2年間飼育したところ、特に問題となるような影響は見られなかったという報告があります。
またがんを誘発するかどうかの試験においても、特に異常は見られなかったそうです。

赤色3号の性質

赤色3号は紫外線を浴びると活性酸素を生み出し、油脂の酸化を進めやすくなると言われることがあります。

また赤色3号はミネラルの影響を受けやすく、特に塩素は退色する原因になることがあります。
特に酸性の環境や、空気・紫外線の影響を受けやすい場所に置かれると酸化しやすくなる傾向があり、上記のようにミネラルの影響を受けるとさらに退色が進むことがあります。

この退色を防ぐには合成の酸化防止剤であるBHTを使用するのが効果的だと言われており、赤色3号がフードに使われている場合、BHTも使用されている可能性があります。
また酸化防止剤として使用されるアスコルビン酸(ビタミンC)は、逆に着色料の酸化を進めやすく、色素を退色させやすくなる性質があると言われています。

赤色3号はビタミンB1・B6を分解、ナイアシンの分解を抑制する

赤色3号はビタミン強化剤として加えたビタミンB1の分解を進めやすいという特徴もあります。
着色料の中でも使用頻度の多い、赤色着色料とビタミンB群の安定性を調べた試験では、その他の赤色着色料溶液の中では3週間、ビタミンB1は安定していたのに対し、赤色3号ではビタミンB1の急激な分解が観察され、1週間後には元あった量の10%まで減少し、3週間後には完全に消失したという報告があります。

またビタミンB6も時間が進むにつれて分解され、3週間後には元あった量の20%にまで減少したそうです。
逆にナイアシンに関しては、赤色3号は分解を完全に抑制したとされています。

赤色着色料は主に人間のために使用されている?

犬はあまり視覚が発達しておらず、色を識別する能力も低いと考えられており、特に赤色を識別する細胞がほとんどなく赤っぽいものは灰色に見えていると言われています。
そのため赤色着色料は犬の嗜好性をあげるためではなく、それを購入する人間の目にとまるように使われていると考えられます。

体への悪影響も心配ですが、上記のようにフードに含まれる成分を変質させやすい特徴があるため、赤色3号を使用したフードはなるべく選ばないようにするのがおすすめです。

おすすめコラム一覧Related column